性質および化学反応
米国のA.Ghiorso、R.A.JamesおよびG.T.Seaborgらにより1944年に239Pu + 4He → 242Cm + 1nの反応により合成され、キュリー夫人にちなんで命名された。
マイクログラム量の242Cmの金属単体が得られ研究に使用されているが、より半減期が長い同位体が他に多数存在するにもかかわらず、これらはマクロ量では得られていない。
水溶液中では3価のイオンが安定である。
放射性元素
自然界における存在
超プルトニウム元素の天然における存在は確認されていない。最も長寿命の247Cmでも地球の年齢である46億年中に最初の量の10-89程度になると計算される。これはたとえ当初に地球と同質量の247Cmが存在していたとしても26億年程度の時間経過で原子が1個も残らないほどのものである。
工業的用途
主な化合物
化合物は3価のものが安定であるが4価のものも知られている。
CmF3 |
フッ化キュリウム(Ⅲ) |
Curium(Ⅲ) Fluoride |
CmO2 |
酸化キュリウム(Ⅳ) |
Curium(Ⅳ) Oxide |
電子配置 |
1s22s22p63s23p63d104s24p64d104f145s25p65d105f76s26p66d17s2 [Rn]5f76d17s2 |
第一イオン化エネルギー |
581 kJ/mol |
6.09 eV |
電子親和力 |
kJ/mol |
eV |
|
密度 |
13.51 g/cm3(calc.) |
結晶格子 |
格子( ) a= nm |
融点 |
1350℃ |
沸点 |
℃ |
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地殻中存在比 |
ppm |
海水中存在比 |
ppm |
大気中存在比 |
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宇宙存在比(Si=106) |
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同位体 |
核種 |
相対質量 |
スピンパリティー |
半減期 |
天然存在比 |
壊変 |
240Cm |
240.055529539 |
0+ |
27 d |
- |
α>99.5, EC<0.5, 3.9×10-6 |
241Cm |
241.057653001 |
1/2+ |
32.8 d |
- |
EC99.0, α1.0 |
242Cm |
242.058835824 |
0+ |
162.79 d |
- |
α, SF6.37×10-6 |
243Cm |
243.061389114 |
5/2+ |
29.1 yr |
- |
α99.71, EC0.29, SF5.3×10-9 |
244Cm |
244.062752578 |
0+ |
18.10 yr |
- |
α, SF1.371×10-4 |
245Cm |
245.065491249 |
7/2+ |
8500 yr |
- |
α, SF6.1×10-7 |
246Cm |
246.067223662 |
0+ |
4730 yr |
- |
α99.9737, SF0.0263 |
247Cm |
247.070353540 |
9/2- |
1.56×107 yr |
- |
α |
248Cm |
248.072348508 |
0+ |
3.4×105 yr |
- |
α91.74, SF8.26 |
250Cm |
250.078356959 |
0+ |
9700 yr |
- |
SF86, α8, β-6 |
周期表TOP
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