性質および化学反応銀白色の軟らかい金属元素であり性質はナトリウムに類似しているが反応性はより高い。空気中で極めて酸化されやすく過酸化カリウムK2O2を生成し、加熱により激しく燃焼し、超酸化カリウムKO2を生成する。水と反応してすぐに発火し淡紫色の炎を上げ水酸化カリウムとなり強いアルカリ性水溶液を生ずる。このため1族元素はアルカリ金属Alkaliと呼ばれる。化合物はイオン性が強く水溶性のものが多いが、過塩素酸塩KClO4 (Ksp = 1.05×10-2)およびヘキサクロロ白金酸塩K2[PtCl6] (Ksp = 7.5×10-6)など大きな陰イオンとの間に形成される化合物は難溶性であるものがある。 アルコールとも反応して溶解し、カリウムアルコキシドと水素を生成する。炎色反応は淡紫色であるが、不純物として少量でもナトリウムが混入していると黄色味を帯びた炎となる。 液体アンモニアに溶解し、青色の電導性溶液を生ずる。この溶液中にはカリウムイオンと溶媒和電子が存在し、濃厚溶液ではブロンズ様となり、液体金属に近い状態となる。
自然界における存在天然放射性同位体である40Kは放射線エネルギーとしては弱いが、自然界での絶対存在量が多いためウランおよびトリウムと伴に天然放射能の約1/3を占める。 細胞内ではATPに貯蔵されたエネルギーを利用してカリウムイオンを細胞内に、ナトリウムイオンを細胞外に移動させるナトリウムポンプが働くことにより筋肉の運動が起こっている。このためカリウムイオンは生物にとって必須のミネラルである。
工業的用途カリウムは肥料の3要素の一つであり、植物のミネラルとして最も多く含まれる成分であるため、化学肥料として用いられる。 主な化合物
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1s22s22p63s23p64s1 [Ar]4s1 | ||
38.963706679 |
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39.963998475 |
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40.961825762 |
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41.96240281 |
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42.96071554 |