性質および化学反応

 銀灰色の固体で、金属元素に分類されているが脆く、半導体としての性質を示し金属としての性質を完備しておらず、亜金属と呼ばれることがある。硝酸および熱濃硫酸により酸化され酸化ゲルマニウムを生成する。
 周期表を作成したメンデレーエフは32番元素の位置が空白であるため、ここに当時は未発見の元素があると予想しエカケイ素と命名し、ケイ素やスズなどの物理的性質から密度、融点などの性質を予言し、後に発見されたこの元素がほぼ予言どおりの性質を示したことから、周期表が広く認められるようになった。
ゲルマニウムの単体

自然界における存在

 ケイ酸塩中のケイ素原子の極一部を置換して存在しているが、資源としては、石炭の灰および閃亜鉛鉱を製錬した際の煤煙などから回収されているものが中心である。

工業的用途

 高純度のものは半導体として電子部品に用いられる。また健康によいと信じられているためゲルマニウム製のローラーおよびネックレスなどが健康器具として用いられている。 

主な化合物

GeH4 水素化ゲルマニウム Germanium Hydride
GeO2 酸化ゲルマニウム(Ⅳ) Germanium(Ⅳ) Oxide



電子配置
1s22s22p63s23p63d104s24p2
[Ar]3d104s24p2
第一イオン化エネルギー
762.20 kJ/mol
7.899 eV
電子親和力
119 kJ/mol
1.2 eV
密度
5.323 g/cm3 (25℃)
結晶格子
ダイヤモンド格子( ) a=5.6575Å
熱容量Cp(比熱)25℃
23.347 J/mol K (0.07685 cal/g K)
融点
958.5℃
沸点
2691℃
地殻中存在比
1.5 ppm
海水中存在比
0.06 ppb
大気中存在比
-
宇宙存在比(Si=106)
119


同位体
核種
相対質量
スピンパリティー
半減期
天然存在比
壊変
66Ge

65.933843453

0+
2.26 hr
-
EC73, β+27
68Ge

67.92809424

0+
270.82 d
-
EC
69Ge

68.927964533

5/2-
1.63 d
-
EC64, β+36
70Ge

69.924247381

0+
stable
20.84%
-
71Ge

70.924950954

1/2-
11.43 d
-
EC
72Ge

71.922075815

0+
stable
27.54%
-
73Ge

72.923458945

9/2+
stable
 7.73%
-
74Ge

73.921177767

0+
stable
36.28%
-
75Ge

74.922858948

1/2-
1.38 hr
-
β-
76Ge

75.921402557

0+
1.09×1021 yr
 7.61%
-
77Ge

76.923548591

1/2-
11.30 hr
-
β-
78Ge

77.922852739

0+
1.47 hr
-
β-


n
H
He
Li
Be
B
C
N
O
F
Ne
Na
Mg
Al
Si
P
S
Cl
Ar
K
Ca
Sc
Ti
V
Cr
Mn
Fe
Co
Ni
Cu
Zn
Ga
Ge
As
Se
Br
Kr
Rb
Sr
Y
Zr
Nb
Mo
Tc
Ru
Rh
Pd
Ag
Cd
In
Sn
Sb
Te
I
Xe
Cs
Ba
Hf
Ta
W
Re
Os
Ir
Pt
Au
Hg
Tl
Pb
Bi
Po
At
Rn
Fr
Ra
Rf
Db
Sg
Bh
Hs
Mt
Ds
Rg
Uub
Uut
Uuq
Uup
Uuh
Uus
Uuo
La
Ce
Pr
Nd
Pm
Sm
Eu
Gd
Tb
Dy
Ho
Er
Tm
Yb
Lu
Ac
Th
Pa
U
Np
Pu
Am
Cm
Bk
Cf
Es
Fm
Md
No
Lr



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