性質および化学反応
安定同位体は存在せず、原子炉の核分裂生成物からmgオーダーで抽出されている。235Uの核分裂生成物は質量数140付近と質量数95付近のものが多く、前者の中性子過剰核種がβ壊変によりプロメチウムなどを生成し、質量数が143〜146, 148および150のものはネオジムの安定同位体として核反応が終結するため、得られるものは147Pmおよび149Pmであるが後者は半減期が短い。235Uの熱中性子による147Pmの核分裂収率は2.3%である。他のランタノイド同様に3価の陽イオンPm3+が安定で、ピンク色を呈する。
放射性元素
自然界における存在
147Pmが238Uの自発核分裂生成物として、ウラン鉱にウラン1トンあたり8.6×10-6μg含まれている。
工業的用途
147Pmの放射するβ線をp型およびn型半導体の薄膜をスタックさせたものに照射すると起電力を生じるため、長時間作動の可能な原子力電池に用いられる。
主な化合物
化合物中ではプロメチウム原子の酸化数は+3をとる。
PmF3 |
フッ化プロメチウム(V) |
Promethium(V) Fluoride |
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