性質および化学反応
銀白色の硬い金属元素で酸およびアルカリに対する耐食性はきわめて高い。王水でさえ、微粉末状のものでないと反応しにくい。化合物を合成するためにはロジウム粉末と塩化カリウムの混合物に900℃で塩素ガスを通じて反応させる必要がある。220℃以上に加熱して融解した硫酸水素ナトリウムと反応し、スルファト錯体を生成する。
塩化カリウムおよび塩素ガスとの反応 |
2Rh + 6KCl + 3Cl2 → 2K3[RhCl6] |
ロジウムの単体
自然界における存在
他の白金族元素と伴に砂白金鉱およびイリドスミン中に含まれる。
工業的用途
銀製品の表面にめっきし変色および磨耗防止のために使用されている。白金および白金ロジウム合金の組み合わせは熱電対として高温物体の温度測定に用いられる。また微粉末のものは自動車排気ガス中の窒素酸化物分解触媒として用いられている。
主な化合物
化合物中ではロジウム原子の酸化数は+3,+4をとることが多い。
Rh2O3 |
酸化ロジウム(Ⅲ) |
Rhodium(Ⅲ) Oxide |
[RhCl3(H2O)3] |
塩化ロジウム(Ⅲ)三水和物 |
Rhodium(Ⅲ) Chloride Trihydrate |
K3[RhCl6]·3H2O |
ヘキサクロロロジウム(Ⅲ)酸カリウム三水和物 |
Potassium Hexachlororhodate(Ⅲ) Trihydrate |
塩化ロジウム(Ⅲ)三水和物
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