性質および化学反応

　１９８１年にドイツの重イオン研究所においてコールド・フュージョンにより²⁰⁹Bi + ⁵⁴Cr → ²⁶²Bh + ¹nの反応で１０７番元素を得た。コールド・フュージョンは、鉛またはビスマスなど魔法数に近い核種に、質量数が50～60付近の１核子当りの過剰質量が小さい核種を打ち込む核反応で、衝突時の励起エネルギーが小さいため融合核の温度が余り高温にならず、蒸発する中性子数が１個程度で済むことから超重元素の合成に適している。
　元素名は、水素原子は陽子の周りを電子が円運動し、波動としての性質を持つ電子が定常波となる量子条件を満たしているとする原子モデルを提唱したN.Bohrにちなみ１９９７年に決定された。なお元素名としてドイツの研究グループは当初Nielsbohriumを提案したが、given nameを元素名に入れた前例がないことからNielsの名前は削除されてしまった。

放射性元素

電子配置	1s²2s²2p⁶3s²3p⁶3d¹⁰4s²4p⁶4d¹⁰4f¹⁴5s²5p⁶5d¹⁰5f¹⁴6s²6p⁶6d⁵7s² [Rn]5f¹⁴6d⁵7s²
第一イオン化エネルギー	kJ/mol	eV
電子親和力	kJ/mol	eV

密度	g/cm³
結晶格子	格子( )　a= nm
融点	℃
沸点	℃

地殻中存在比	ppm
海水中存在比	ppm
大気中存在比
宇宙存在比(Si=10⁶)

同位体
核種	相対質量	スピンパリティー	半減期	天然存在比	壊変
²⁶²Bh	262.122892		8.0 ms	-	α＞80, SF＜20
²⁶⁶Bh	266.126942		1.7 sec	-	α
²⁶⁷Bh	267.12765		17 sec	-	α
²⁷³Bh	273.139618		90 min	-	SF, α
²⁷⁴Bh	274.14244		90 min	-	α, SF
²⁷⁵Bh	275.14425		40 min	-	SF

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