コラム

コラム

ご意見は kojo@sci.niihama-nct.ac.jp あてにお願いします。

グラフ電卓でシャオロンをかこう

パソコンが発達、普及するにつれて、数学用の計算処理ソフトも手軽に使えるようになりました。 例えば、MapleやMathematicaが代表的ですが、これらのソフトを使うと、 複雑な計算をしたり、複雑な関数のグラフをかいたりすることができます。 また、パソコンより小型で携帯用のものとして、 関数電卓がさらに進化したものである「グラフ電卓」というものが出てきました。 この電卓を使うと、関数のグラフをかくことができます。 例えば y=sin x や y=sin 2x のグラフ(サイン・カーブ)をかいてみます。
グラフ電卓(TEXAS INSTRUMENTS 社製)

グラフ化
sin x, sin 2x を入力 y=sin x, y=sin 2x のグラフがかけた

グラフ電卓はその手軽さから、アメリカの学校などで広く使われているそうで、 日本でも一部の高専や高校などで使われています。 高専での実践例として、グラフに親しむために 関数のグラフを使って絵をかくというのがあります。 そこで、私はシャオロン(中日ドラゴンズのマスコットキャラクター)を グラフ電卓で描いてみました。
シャオロン(本物)

グラフ化
シャオロンをかくための関数を入力 シャオロンがかけた!

使用しているグラフは直線、放物線、だ円(円を含む)の3種類で、全部で24本あります。 関数を入力する際に、定義域(x の範囲)・値域(y の範囲)をうまく制限して必要な部分の曲線だけ 取り出すようにします。 上のグラフ電卓のときと同じ関数を使って、 Mathematicaでかいたシャオロン
黒:直線、
赤:放物線(上または下に開く)
緑:放物線(右または左に開く)
青:だ円

方程式(a、b は定数、
x^2 は x の2乗を意味する)
グラフ
直線y=ax+b
放物線(上または下に開くもの) y=ax^2
(原点が頂点のとき)

a>0 の場合
(a<0 の場合は下に開く)
(右または左に開くもの) x=by^2
(原点が頂点のとき。
y について解くと y=±√(x/b)

b>0 の場合
(b<0 の場合は左に開く)
だ円 x^2/a^2+y^2/b^2=1
(原点を中心として横に 2a、
縦に 2b 伸びているとき。
y について解くと
y=±b/a√(a^2-x^2)

a>b のとき横長、
a<b のとき縦長になる
注意.放物線・だ円に関しては、上のグラフの方程式の x を x-p に,
y を y-q に置き換えることにより、 グラフを右に p 、上に q だけ
ずらすことができる。