性質および化学反応
銀白色の金属元素であり、空気中で酸化されやすく黄緑色の粉を吹いたような酸化物で覆われ、熱水と徐々に反応して水素を発生する。希塩酸および希硫酸に速やかに溶解し、緑色の3価の陽イオンPr3+を生成する。単体および水酸化物を空気中で加熱して得られるPr6O11の組成とされている黒色の酸化物は3価および4価状態の混在したPr32O58またはPr32O59であろうと考えられているが詳しいことは不明である。
元素名は化合物がの色から、ギリシャ語の緑を意味するPrasiosから命名された。
プラセオジムの単体
自然界における存在
リン酸塩としてモナズ石(La,Ce)PO4などの希土類鉱物中に他の軽ランタノイド元素(La〜Gd)と伴に存在する。
工業的用途
ソーダガラスに酸化プラセオジムを添加すると緑色を呈するため、色ガラスに用いられる。
主な化合物
化合物中ではプラセオジム原子の酸化数は+3および+4をとるが+4は不安定である。
Pr2(SO4)3·8H2O |
硫酸プラセオジム八水和物 |
Praseodymium Sulfate Octahydrate |
硫酸プラセオジム八水和物
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